入居するタイミングは?

いつ老人ホームに入居したら良いのか。これは当事者にとってもその家族にとっても一つの問題です。

まわりと比べたりして、施設に頼るのはまだ早いのではないか、まだ入居する「資格」はないのではないかなどとためらってしまう方もいることでしょう。

 

しかし、タイミングは人によってそれぞれです。

 

在宅介護に限界を感じているならば、まだ頑張れるなどと思わずに、施設の利用も積極的に考えましょう。介護疲れで被介護者の高齢者に危害を与えてしまう事件も珍しくない時代です。介護者が身内を介護しつづけたためにウツになってしまったら共倒れになってしまいます。

施設に預けるなど、他人の手助けを受けるのも親孝行につながります。予算に余裕がない場合でも、低予算で利用できる施設や制度を積極的に活用しましょう。

 

 

施設に入居するタイミングは段階的にいくつか考えられます。

  • 60歳になったとき
  • 自立しているが将来を考えたとき
  • 病院から退院したとき
  • 要介護状態になったが自宅介護が難しいとき
  • 家族が自宅介護に限界を感じたとき

 

いずれに当てはまるとしても、より理想に近いところへ入るために、早め早めに施設探しをすることがとても重要です。

 

 

家族が入居を希望しても、当事者が入居拒否するケースも珍しくはありません。

たいていの場合は、自分はまだまだしっかりしているから他人の世話にはなりたくないというプライドがあるから入居を拒否します。環境が変わることへの恐怖や、老人ホームへの偏見や先入観も手伝っている可能性もあります。

このような場合は時間はかかるでしょうが、訪問利用を活用して少しずつ施設の環境に慣らしていくことが大切です。

また、本人が思っているよりもまわりの手助けが必要だということも、根気強く説明することも大切です。本人がショックを受けないようにおだやかに、しかし客観的な事実を列挙しましょう。

入居予定者と気の合うタイプのスタッフがいる施設を見つけることが入居への第一歩へとつながります。プライドを尊重しつつも適切な気配りをしてくれることが分かれば入居への不安は減ります。

まずは家族が施設へ相談しに行き、スタッフと打ち合わせておくのも一つの手です。

 

また、以下のような条件がそろえば入居への抵抗が減る可能性があります。

  • 入居先に友人がいる
  • レクリエーションが趣味と重なっている(訪問利用時に楽しい経験をする)
  • 食事がおいしく、施設が清潔
  • 自宅の外に出たことで世界が広がって生活が楽しくなった
  • 単身者の場合、入居先に恋人がいる
  • 遠方だとしてもあこがれの土地の施設に入る

 

予算と相談しながらも、よりよい施設とつながり、施設での生活も悪くないと分かるきっかけを与えることが必要となってくるでしょう。

 

 

【さまざまな相談窓口】

施設に入居する前に、個人的に第三者からのアドバイスが聞きたい方もいらっしゃるでしょう。

以下に介護相談ができる窓口をまとめました。

 

  • 市区町村の介護保険課、高齢者福祉課、福祉事務所

介護問題に直面した際、まっさきに相談すべき窓口です。

 

  • 地域包括支援センター

各市区町村に設置されています。保健師、社会福祉士、主任ケアマネージャーが配置されており、介護予防ケアプラン作成や介護予防事業を行っています。高齢者やその家族からの相談も受け付けています。

 

  • 在宅介護支援センター

現在多数の地域で地域包括支援センターに統合されています。

市区町村によって異なるのでご確認ください。

 

  • 民生委員

民生委員は市区町村から委託を受けて、社会福祉に関わる相談を受け付けている人のことです。民間人のため、医療等の専門家ではないものの、身近で親しみやすいという立場にあります。

市区町村の福祉担当窓口に訪ねることで、住んでいる地域の民生委員を知ることができます。

 

  • 保健所、保健センター

心身の病気予防はもちろん、高齢者の相談もすることができます。

電話相談だけでなく、面談や家庭訪問も受け付けています。あらかじめ予約をしましょう。

医師、保健師、精神保健福祉士などの専門家が対応してくれます。

 

  • 社会福祉協議会

全都道府県や市区町村単位で「福祉のまちづくり」の実現を目指している民間組織です。

介護にまつわる相談の受付もしています。

 

  • 医療機関の医療相談室

ケガや病気に見舞われたとき、医療の専門家が精神面や経済面なども含めた問題についてアドバイスをしてくれます。

 

  • 高齢者総合相談センター(シルバー110番)

介護や医療、年金、生活の困りごとについて無料で相談ができます。

当事者の高齢者だけでなく、その家族も相談できます。

都道府県によって名称が異なります(高齢者総合相談センターかシルバー110番)。

プッシュフォン回線#8080(シャープ・ハレバレ)を押すと相談窓口へとつながります。

受付時間帯はおおむね9時から17時までです(土日祝祭日を除く)。

 

  • 認知症110

公益財団法人認知症予防財団による無料電話相談です。

認知症についての相談が無料で受けられます。

受付時間は祝日を除く月曜と木曜の10時から15時までです。

(専用電話番号 0120-654874)

 

 

【おまけ】施設入居後はまわりへの感謝を忘れずに

初めて老人ホームを利用する場合は、よく分からないことが次々と出てくることでしょう。

不安を軽減するためにも施設スタッフさんとのコミュニケーションをとることが大切です。

 

介護職が心身共に重労働であることは誰にとっても明らかな事実です。

利用者やその家族から感謝されることで、報われるスタッフさんもいることでしょう。

 

感謝の表現の一つとして、贈り物をしたいと思われる方もいるかもしれません。

しかしたいていの施設では現金を含むプレゼントや贈り物を受け取ってはいけないというルールがあります。発覚した場合には、現金等を受け取ったスタッフが解雇される可能性もあります。これではお礼がしたかったのに本末転倒になってしまいます。

 

  • 避けたい感謝の表現法

☆現金やお歳暮などを送る

(現金はともかく、施設によってはお中元やお歳暮の受け取りOKの場合もあります。どうしても送りたい場合は事前に確認しましょう)

 

☆あめ玉1個など小額の物をあげる

(どんなに気持ち程度のものだとしても、スタッフは物を受け取ったことを上司に報告する義務があります。したがって、感謝したいスタッフさんの仕事を増やしてしまうことになります)

 

  • 適切な感謝の表現法

☆直接ことばでねぎらい、感謝の意をのべる

(施設で働くスタッフでなくとも、感謝されれば気持ちが報われ、やる気につながるものです。ちょっとしたことでも「ありがとう」と言いたいですね)

 

 

言うまでもなく、プレゼントの有無で介護サービスの手厚さに変化が出てはいけません。

より良い対応してもらうためにお礼をするのでもなく、あくまでも感謝の気持ちを表すことが大切です。

 

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