グループホームについて

グループホームとは、認知症の高齢者が集団で住める介護福祉施設のことです。

したがって認知症対応型共同生活介護や、認知症高齢者グループホームと呼ばれることもあります。

 

  • 認知症とは

まずは認知症がどのような症状が出るものなのかをサラリと確認しましょう。

神経が壊れることで生じる記憶障害・失語症などの症状だけでなく、それに伴って妄想や徘徊、暴言暴力などの症状が生じることがあります。

 

☆記憶障害(物忘れや、新しいことを記憶できない症状)

年齢によるよくある物忘れとは違います。年齢のせいであれば、たとえば朝食を食べたこと自体を忘れることはなく、メニューが全て思い出せない程度でしょう。認知症の場合は、食べたこと自体を忘れてしまいます。

また現在の日時や季節が分からないということがでてきます。単なる物忘れなら「今は5月だけど何日だっけ?」などということはよくありますが、今の季節が春なのか冬なのかすらハッキリ理解できなくなることはありませんよね。

認知症になると場所に関する理解も著しく悪化し、自分がいる場所も分からなくなります。

 

☆知り合いの顔を見ても誰か思い出せない

よくあるど忘れとは違います。認知症になると他人に関する知識も思い出せず、目の前の家族が誰なのかすら正確に思い出せなくなります。声を聞いてやっと誰だか思い出せることもありますが、悪化してしまうとそれも難しくなります。

自宅介護をする上で、介護者として、家族として、一番悲しいことかもしれません。

 

☆行動面での支障がでる

認知症になると、それまで当たり前にできていたことが途端に難しくなります。ドアの開け方を忘れたり、自転車の乗り方も忘れたりします。

着替えも一人では難しくなります。というのも衣服の上下、左右、表裏の見分けがつかなくなり、さらには自分の体のどこにどの部分が入るべきなのかが理解できなくなるからです。ズボンを上着として着ようとするなどの行動も見られます。

 

☆周囲とのコミュニケーションが成立しにくくなる

認知症になると相手の話を理解しにくくなり、言いたいこともうまく伝えられなくなります。文字の読み書きに支障が出ることもあります。

 

☆無気力になり、感情表現も乏しくなる

長年続けてきた趣味やレクリエーションに関心を示さなくなります。一日を無気力そうに、ぼーっと過ごすようになります。

初期の段階では怒りっぽくなることがあります。症状が進行すると、全体的に喜怒哀楽全般の感情を見せなくなります。

 

☆判断力が著しく低下する

悪徳セールスにだまされて高価な壺などを購入してしまうことも、認知症患者にとってはそう珍しいことではありません。それまでどんなにしっかりしていた方でも、認知症になってしまった場合は周囲のフォローが必要になります。

詐欺被害に遭わないまでも、日常的な判断力(着る服を選ぶなど)もなくなります。

 

☆被害妄想が出てくる

ものを盗まれた、現金を盗られたなどの被害妄想をするようになります。犯人だと思い込んだ相手に暴力をふるうこともあります。

 

 

  • グループホームの環境

繰り返しになりますが、グループホームは認知症患者のための施設です。グループホームは家庭に近い環境を目指しており、スタッフのサポートを受けつつも、入居者ができる限りの家事を自分でこなします。日中は入居者3人に対して介護スタッフが最低1人ついているので安心して生活できます。

1ユニット(共同生活住居)の定員が5人以上9人以下という少人数制で、1ユニットごとに個室、居間、食堂、台所、浴室、機能訓練室などの設備があります。

ちなみに個室の床面積は7.43平方メートル(約4.5畳)以上と定められています。

自宅で使用していた家具などを持ち込むなどし、家庭に近い生活環境にすることで精神的な抵抗を減らすことができます。

アルツハイマー型認知症患者の場合は特に、単身での生活に不安を感じ悪化してしまうケースが見られるので、経験豊富なスタッフがいる施設に入居することがとても良い治療の一環になりえます。

 

 

 

  • 入居条件について

★65歳以上の要支援2または要介護1以上の認知症患者

(要支援2の場合、介護予防の届け出を提出している事業所のみ入居できます)

★医師から認知症の証明書を書いてもらえている

★共同生活に支障がないこと

(認知症の程度が重く、暴力をふるうなどする場合は入居を断られる場合があります。基本的に医療スタッフはいません)

★施設のある自治体に住民登録があること

(グループホームは地域密着型サービスなので、市区町村が運営しています)

 

 

  • 利用料金について

個室利用料、管理費、光熱費、食費、介護保険サービス料と雑費が月々かかってきます。

賃貸マンションなどと同じく、都心部であるほど利用料金は上がります。

 

高齢化社会となり認知症患者が増加し、自宅での介護にも限界があります。

グループホームは現代のニーズに合った施設と言えるでしょう。

 

 

  • 食事内容について

グループホームでは家庭に近い環境を目指しているので、原則的には食事の準備も入居者が行います。食事の用意をすることで生活のリズムができ、体と頭を使うことでリハビリにもなります。もともと主婦として長年家庭で料理をこなしてきた入居者にとっては、得意なことを日常的にこなすことになるのでリハビリとしてとても効果的です。

施設スタッフと共に献立を考え、買い出しに行き、料理と食事も共にするので心細さを感じることもありません。

 

  • グループホームの種類とその特徴

グループホームには併設型、単独型、合築型の3種類があります。

 

★併設型グループホーム

グループホームが老人ホーム、デイサービスセンター、老人保健施設、病院などに併設されています。それぞれ併設している施設のサービスを受けられるので、特に健康面に不安が大きい利用者にとってはとても便利です。利用料金はかかってきますが、3種類のなかで最も介護面に特化しているので、悪化した場合は心強いと言えます。

 

★単独型グループホーム

一戸建ての民家を改造したグループホームのことです。一見すると普通の民家に見える場合もあり、最も家庭的な環境に近い施設です。病院が併設されているよりも日常の生活により近い環境を好む利用者にはうれしい施設だと言えます。

 

★合築型グループホーム

ビルのワンフロアや、マンションの一角を利用したグループホームです。特徴は施設によってさまざまあります。運営側にとって新しく参入しやすいという面があります。

同マンション内に家族が住んでいる場合などは家族にとっても安心かもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)